花札の役について その①

【目次】
1.花札の役について その①
2.花札の役について その②
3.代表的な花札遊びのルール

 

花札の役について その①

日本の伝統的なカードゲーム・花札。
テレビやスマホのゲームに慣れた現代人にとっては「お正月くらいしかやらないかなぁ…」
「ちょっとアブナイイメージ?」という存在になりがち…

でも、季節の絵柄がとっても素敵な花札を食わず嫌いしちゃうのはもったいない!
まず最初に、花札について簡単におさらいしてみましょう。

■そもそも花札って何?
安土桃山時代、鉄砲・キリスト教とともに日本に伝えられたカードゲームは
またたく間に全国に広がり、さまざまなローカルルールが生まれました。
しかし、江戸期になるとカードゲームは厳しく取り締まられるようになりました。
風紀を乱す賭博道具とみなされたためです。
役人の目をごまかすため、4種類×各12枚だったカードは教育用和歌カルタに似た
季節の図案(12ヶ月×4枚)に変えられました。これが花札のはじまりです。
明治期になると地方のローカルルールはほとんど廃れてしまい、
現在は「こいこい」「花合わせ」などが一般的な花札の遊び方として知られています。

■季節ごとの柄について
現在もっとも一般的な花札は、以下のような構成になっています。
春(1月…松、2月…梅、3月…桜)
夏(4月…藤、5月…菖蒲、6月…牡丹)
秋(7月…萩、8月…ススキ、9月…菊)
冬(10月…紅葉、11月…柳、12月…桐)

■点数構成について
点数別に見ると、以下のような構成になります。

20点札(光)5枚…
松に鶴、桜に幕、ススキに月、柳に小野道風、桐に鳳凰

10点札(タネ)9枚…
梅に鶯、藤にホトトギス、菖蒲に八橋、牡丹に蝶、萩に猪、ススキに雁、
菊に盃、紅葉に鹿、柳に燕

5点札(タン)10枚…
松に赤短、梅に赤短、桜に赤短、藤に短冊、菖蒲に短冊、牡丹に青短、
萩に短冊、菊に青短、紅葉に青短、柳に短冊

1点札(カス)24枚…柳×1、桐×3、他の月は各2枚



 

花札の役について その②

前回は、花札の成り立ちや各札の月・点数についてご紹介しました。
今回は、花札を楽しむ上で重要な「役」などについて見ていきましょう。
地方や遊ぶ人によって役の内容が変わることもあるので、情報交換してみると面白いですよ。

日常会話の中に花札が語源となっている言葉が多く登場することからも、
花札が日本人にとっていかに身近な存在だったかがうかがえますね。

■一般的な花札の役について
五光…20点札×5枚

四光…「柳に小野道風」以外の20点札×4枚
(「柳に小野道風」を含む20点札4枚の場合は「雨四光」)

三光…「柳に小野道風」以外の20点札×3枚

猪鹿蝶…「萩に猪」「紅葉に鹿」「牡丹に蝶」

花見酒…「桜に幕」「菊に盃」

月見酒…「ススキに月」「菊に盃」

赤タン…松・梅・桜の短冊(文字が書いてある短冊)

青タン…牡丹・菊・紅葉の短冊(青い短冊)

タネ…10点札×5枚

タン…5点札×5枚(文字の有無・色は問わない)

カス…1点札×10枚

■短冊にはなんて書いてあるの?
赤タン(松・梅・桜の5点札)には文字が書かれていますが、
くずし字になっているため何と書いてあるかわからない方も多いことでしょう。
桜の短冊に書かれているのは、桜の名所である「みよしの(深吉野)」です。
松と梅に書かれているのは「あかよろし」ですが、
意味については諸説ありよくわかっていないようです。

■普段何気なく使ってる言葉は、花札が語源だった!

シカト…「紅葉に鹿」に描かれた鹿がプイと横を向いていることから、
「見ない振りをする」「無視する」という意味になりました。

ピカイチ…「八八」という遊びに「光一(ピカイチ、最初に配られた手札のうち1枚が20点札(光)、
その他が1点札のとき)」という役があり、そこから転じて「多くの人・物のなかで抜きん出る」
という意味になりました。

キリがない…最後の月(12月)が桐であることから、
いつまでも終わらないことを「キリがない」というようになりました。(異説あり)

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代表的な花札遊びのルール

花札の種類や代表的な役について知識をつけたら、
実際に花札で遊んでみましょう。
ここでは、現在最もよく遊ばれている「こいこい」「花合わせ」についてご紹介します。

地方や世代によって細かいルールや役の種類が異なる場合があるので、
最初に確認しておくといいですね。
※役の点数については地方差・個人差が特に大きいので、あえて記載していません。

■こいこい(2人)
〔準備〕まず親・子を決め、親が手札(1人8枚)・場札(表向きにして場に8枚並べる札)を配り、
残りの札を裏返して山にして置きます。

①親が手札を1枚場に出します。場札の中に同じ月の札があれば、
その場札と出した手札を取ります。
取った札は表向きにして点数ごとに分け、自分の前に並べます。

②ひきつづき親が山札を1枚めくって場に出します。
①同様、場札の中に同じ月の札があれば取ることができます。

③同様に子が①・②を行い、これを交互に繰り返してゲームを進めます。

④どちらかに役ができた時点で「あがり(ゲーム終了)」
「こいこい(より大きい役を狙ってゲームを続ける)」のいずれかを宣言します。
「あがり」を宣言した側がそのゲームの勝者となり、役に応じて点数をもらえます。
最後まで、もしくは「こいこい」後にどちらも役ができないまま山札がなくなれば
「流れ(ゲーム終了)」となり、親の勝ちとなります。

⑤勝ったほうが次回の親となってゲームを何回か(回数は5回・10回などさまざま)繰り返し、
最後に合計点数が高いほうが勝ちとなります。

■花合わせ(2-4人)
準備と進行はこいこいと同じですが、
花合わせの場合は役ができても山札がなくなるまでゲームを進めます。
最後に手元に残った札の点数を合計し(札1枚ずつの点数+役による加算点数)、
最も点数が高い人が勝ちとなります。

■ゲーム開始前の親・子の決め方
現在ではシンプルにじゃんけんやサイコロなどで決めることが多いですが…
プレイヤーが1枚ずつ札を引いて、札の月が早いほうが親になる方法もあります。
(ちょっと上級者向けの「八八」の手法です)

 
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